人体改造

太始二年、西方有因霄之國、人皆善嘯、丈夫嘯聞百里、婦人嘯聞五十里、如笙竽之音、秋冬則聲清亮、春夏則聲沉下。人舌尖處倒向喉内、亦曰両舌重沓、以爪徐刮之、則嘯聲逾遠。故呂氏春秋云、反舌殊郷之國、即此謂也。有至聖之君、則來服其化。
(王嘉『拾遺記』)


前漢代、西方に「因霄」という国があり、そこの人間は「嘯」(口をすぼめて声を出す、口笛)が大変得意であったという。



その秘密は、爪を使って少しずつ舌を二つに裂いていって、最終的には舌が二分されて喉の方へ折れ曲がるようにと人体改造していたことにあったらしい。



多分、舌を改造すると通常では出せないような口笛が出せるようになるのだろう。試したことがないしその予定もないので良くはわからないが。




その国の全員がそうなのか、それとも一部の口笛マスターだけがそうなっているということなのかわからないが、何にせよ口笛の技を追い求めた果てにこの人体改造があった、ということかもしれない。