財産ボッシュート

(周)澤果敢直言、數有據爭。後北地太守廖信坐貪穢下獄、沒入財産、顯宗以信臧物班諸廉史、唯澤及光祿勳孫堪・大司農常沖特蒙賜焉。是時京師翕然、在位者咸自勉勵。
(『後漢書』列伝第六十九下、儒林列伝下、周沢)

後漢初期、明帝(顕宗)の時のこと。




北地太守の廖信という者が汚職で私腹を肥やしていたことが発覚し、本人は逮捕され、更に財産を没収された。




その財産は当時の清廉な官吏に分配して下賜されたが、特に周沢らに手厚く下賜されたのだという。





この「汚職で捕まった官僚の財産を没収して他の官吏に配る」というのが当時よくあったことなのか、烈祖様ではない方の明帝が汚職官僚に怒った結果行われた特別措置なのか、ちょっとよくわからないが、「ちゃんとやっていれば余禄がある(かもしれない)」「悪いヤツを摘発すれば余禄がある(かもしれない)」ということになるわけだから、官吏を刺激する方策としてなかなか面白い。