白羽扇

諸葛武侯與宣王在渭濱、將戰、宣王戎服莅事。使人觀武侯、乗素輿、著葛巾、持白羽扇、指麾三軍、衆軍皆隨其進止。宣王聞而歎曰「可謂名士矣!」
(裴啓『語林』)

東晋の裴啓の『語林』(裴子語林)によると、諸葛亮(武侯)と司馬懿(宣王)が対峙した時、司馬懿は軍服を着ていたが、諸葛亮が輿に乗り葛巾を被り白羽扇を持って軍を指揮し、軍はその指揮によく従っていたという。


司馬懿はそれを聞いて「彼こそ名士と言うべきだな!」と感嘆したのだとか。





この諸葛亮の服装はまず間違いなく「演義」などにおける諸葛亮像の原型であったと言えるだろう。




演義などにおける諸葛亮の服装は、創作によるキャラ付けというものではなく、もともとは六朝時代から伝わっていた話が元になっているのだ、ということになる。