司馬懿、呉の降伏を偽る

(司馬)宣王使二千餘人、就軍營東南角、大聲稱萬歳。(諸葛)亮使問之、答曰「呉朝有使至、請降」亮謂曰「計呉朝必無降法。卿是六十老翁、何煩詭誑如此」
(杜佑『通典』兵典三)


諸葛亮司馬懿(司馬宣王)が関中で対峙していた時のこと。



司馬懿は二千人を動員して軍営の東南の角で万歳を叫ばせた。



諸葛亮司馬懿への使者にこのことを質問させたところ、「呉が使者を遣わして降伏を願い出たから万歳したのだ」とのことであった。




諸葛亮は「私が見るところ、呉はそのようなことはしないだろう。あなたは六十歳にもなる老人だというのにこんなに人を誑かそうとするとは」と言ったという。

おそらく司馬懿へ宛てた言葉なのだろう。





つまり、司馬懿諸葛亮陣営を動揺させるために呉が降伏したと偽装したが、諸葛亮は取り合わなかった、ということのようだ。





この話の大元の出典はよくわからないが、とりあえず『三国志』および裴注では見なかった気がするので書いておいた。