皇帝陛下の楽しい飲み会

(孫)晧毎饗宴、無不竟日、坐席無能否率以七升為限、雖不悉入口、皆澆灌取盡。(韋)曜素飲酒不過二升、初見禮異時、常為裁減、或密賜茶荈以當酒、至於寵衰、更見偪彊、輒以為罪。
又於酒後使侍臣難折公卿、以嘲弄侵克、發摘私短以為歡。時有愆過、或誤犯晧諱、輒見收縛、至於誅戮。
(『三国志』巻六十五、韋曜伝)

呉の最後の皇帝孫晧さんの宴会風景。



宴会は毎度一日中続き、席に座ったら飲める飲めないに関係なく七升(1.4リットルくらい?)は飲ませられた。口に入りきらなくてもノルマを果たすまで酒がジャンジャン注がれるのである。




韋曜(韋昭)は酒を二升くらいしか飲めない体質だったが、孫晧さんに礼遇されていた時は減らしてもらったり、代わりにウーロン茶を注文してもらったりしていた。



しかし寵愛が衰えてくると上のようなアルハラの標的となり、そこで罪を得たのであった。




また、孫晧さんは酒の後の余興として「側近に大臣たちを批判させる」ということをしており、そこで大臣たちのスキャンダルを暴露しては楽しむのであった(左丞相万紣が王蕃に野蛮人扱いされていたのはこの件であろう)。



その中で何か重大な誤りがあったり、孫晧さんの諱に触れたりした者はその場で連行され、誅殺されることもあったという。






なんというアルコールハラスメント体質の職場・・・。



「一気」強要や「隠し芸」強要などに通じるものがある、ような気もしないでもない。





4月から新しい職場の歓送迎会などで職場の飲み会に参加したみなさん、上記のようなことに身に覚えがある場合は気を付けてください。



そんなことをしていた孫晧さんは滅びました。