恋愛結婚

(賈)謐字長深。母賈午、充少女也。父韓壽、字徳真、南陽堵陽人、魏司徒暨曾孫。美姿貌、善容止、賈充辟為司空掾。
充毎讌賓僚、其女輒於青璅中窺之、見壽而悦焉。問其左右識此人不、有一婢説壽姓字、云是故主人。女大感想、發於寤寐。婢後往壽家、具説女意、并言其女光麗艷逸、端美絶倫。壽聞而心動、便令為通殷勤。婢以白女、女遂潛修音好、厚相贈結、呼壽夕入。壽勁捷過人、踰垣而至、家中莫知、惟充覺其女悦暢異於常日。
時西域有貢奇香、一著人則經月不歇、帝甚貴之、惟以賜充及大司馬陳騫。其女密盜以遺壽、充僚屬與壽燕處、聞其芬馥、稱之於充。自是充意知女與壽通、而其門閤嚴峻、不知所由得入。乃夜中陽驚、託言有盜、因使循牆以觀其變。左右白曰「無餘異、惟東北角如狐狸行處。」充乃考問女之左右、具以状對。充祕之、遂以女妻壽。
(『晋書』巻四十、賈充伝)

賈充の後を継いだ賈謐の誕生秘話。



賈謐の母は賈午、父は韓寿といい、韓寿は賈充のイケメン属僚であった。




賈午は父の属僚との宴会で彼に恋い焦がれ、彼にかつて仕えていた婢を通じて彼を自宅へ招き入れてイケメンゲット。

韓寿は優れた身体能力の持ち主であったので垣根を飛び越えて密通したため家の者もわからなかった。





だが大人になった(意味深)賈午の様子が普通ではないことに気付いた父賈充は、韓寿が自分と陳騫しか持っていない筈の香を使っていた(賈午が父からパクッて韓寿にプレゼントしていた)ことから韓寿が娘の彼氏だと知り、遂には韓寿と賈午を結婚させることにした。



そうして生まれてきたのが賈謐(韓謐)である。







密通もさることながら父の下賜品を勝手にパクるあたり、賈午は相当フリーダム(婉曲)な娘ですなあ・・・。





あの母(昨日の記事参照)、そしてあの姉(かの有名な賈皇后)そしてこの妹。





賈氏の女性ヤバい。


たぶん母がそういう教育方針だったんだろう。




賈午はこの時代のこういう女性にしては珍しく自分の意思で(強引に)恋愛対象と結婚したことになるので、良く考えたらとても凄いのかもしれない。