畜生家の食卓

(鍾)會為其母傳曰
夫人張氏、字昌蒲、太原茲氏人、太傅定陵成侯之命婦也。世長吏二千石。夫人少喪父母、充成侯家、修身正行、非禮不動、為上下所稱述。
貴妾孫氏、攝嫡專家、心害其賢、數讒毀無所不至。孫氏辨博有智巧、言足以飾非成過、然竟不能傷也。及姙娠、愈更嫉妬、乃置藥食中、夫人中食、覺而吐之、瞑眩者數日。或曰 『何不向公言之?』答曰『嫡庶相害、破家危國、古今以為鑒誡。假如公信我、衆誰能明其事?彼以心度我、謂我必言、固將先我、事由彼發、顧不快耶!』遂稱疾不見。
孫氏果謂成侯曰『妾欲其得男、故飲以得男之藥、反謂毒之!』成侯曰『得男藥佳事、闇於食中與人、非人情也。』遂訊侍者具服、孫氏由是得罪出。
成侯問夫人何能不言、夫人言其故、成侯大驚、益以此賢之。黄初六年、生會、恩寵愈隆。成侯既出孫氏、更納正嫡賈氏。」
(『三国志』巻二十八、鍾会伝注)

鍾会自作の母の伝によると・・・。




鍾会の母の張昌蒲は早くに父母を亡くして畜生の毒牙にかかり鍾繇の妾となった。



その時の妻孫氏は張氏を妬み、張氏が妊娠すると彼女の食事に毒を混ぜた。




一命を取り留めたが何も言わずに引き籠った張氏にある者が「どうして本当のことを言わないのか?」と聞くと、「正嫡と庶流の争いは家庭を破壊し国まで危うくするものだからです。それに、もしこのことをご主人様に告げ口して信じてもらえたとしても、皆に対して証明することができないではないですか。向こうは私から言い出すと思っているでしょうから、この事を向こうから先に言わせることが出来るならその方が良い事ではないですか」と張氏は答えたという。





果たして孫氏がご主人様(畜)に「張氏はせっかく私が『男子を産めるクスリ』を混ぜてあげたのに「毒だ」とか言っていましたのよ。酷いと思いません?」と告げ口したが、そこは流石に海千山千の鍾繇


「『男子を産めるクスリ』なら良い事なのだから、こっそり混ぜる必要はないだろ」と言って孫氏を問い詰め、はかりごとが露見した。



そして張氏の賢明さを知って彼女をますます尊重し、寵愛するようになったのだという。






凄いな・・・登場人物が全員畜生だ・・・。