上郡

魏武定霸、三方鼎立、生靈版蕩、關洛荒蕪、所置者十二、新興・樂平・西平・新平・略陽・陰平・帯 方・譙・樂陵・章武・南郷・襄陽。所省者七、上郡・朔方・五原・雲中・定襄・漁陽・廬江。
(『晋書』巻十四、地理志上)

省雲中・定襄・五原・朔方郡、郡置一縣領其民、合以為新興郡。
(『三国志』巻一、武帝紀、建安二十年)


先日、後漢末の新興郡について話題にしたが、并州では他にも「上郡」も廃止されていたようだ。



見慣れない人は少し驚くかもしれないが、「上郡」という名前の郡である。




道理で『三国志』に上郡が出てこないわけだ。





新興郡設置の記事に言及されていないのは、先に廃止されていたからなのか、後から別に廃止されたからなのか、それとも他の郡と違って県も置かれずに消滅したからなのか。