読んだ本



昨シーズンまで楽天イーグルス所属の投手だった山村宏樹氏による『楽天イーグルス 優勝への3251日』。





いかにも優勝便乗本って感じに見えるかもしれないし、優勝に便乗した側面が無いとは言わないが、これはそういう目だけで見るのは勿体ないと思う。





この書の中で、楽天イーグルス創設以前の消滅球団近鉄バファローズに所属していた山村氏は、球団消滅を直に味わった者として、新球団創設の初期メンバーとして、まさに「語り部」となっている。


もしかすると自分が知らないだけでコアなファンであったり事情通であったりという人たちには知っている話ばかりなのかもしれないが、たとえそうだとしても当事者の目線で語られるというのは価値があると思う。




また氏は昨年まで現役選手だったこともあり、データや既存の新聞記事などではなく、多くの選手たちから直接取材していることも特筆すべきではないだろうか。


現役選手の生の声や直接見聞したことが多数書かれているということだ。





というわけで、楽天イーグルスのファンはもちろん、他球団のファン、近鉄バファローズのファンなどにも一読を勧められる内容であった、と思っている。