新王朝下の劉氏

及(王)莽篡立、劉氏為侯者皆降稱子、食孤卿祿、後皆奪爵。
(『後漢書』列伝第四、城陽恭王祉伝)


王莽が漢を簒奪して新王朝を立てた時、劉氏で列侯になっていた者は新王朝の五等爵のうち「子」爵とされて孤卿相当の俸禄を貰うようになったが、その後爵位を剥奪された、のだそうだ。



劉氏がこの措置を快く受け入れるはずがなく、少なくとも舂陵侯を継ぐはずだった劉祉は反新活動家の一員となっている。




列侯は多くの場合封邑とは別に大地主になって在地の豪族と化していたように思われるので、王莽はこの措置によって各地の有力者に数多くの反抗勢力を生んでしまったことになるのかもしれない。