花の劉季

漢の高祖劉邦は、小説とか漫画といった物語のイメージで、どことなく「弱い」「情けない」「野卑」といった印象を抱いていないだろうか?



まあ当たってる面も無きにも非ずだが、この記事にあるように全身に「いくさきず」がある歴戦のつわものであったりもするのだ。




そういう面を踏まえて色々考えてみると、漢の高祖劉邦っていうのは『花の慶次』の前田慶次的な「傾奇者」「いくさにん」なんだと思ってみればいいのだ。



儒者の冠に小便をかけたという話などは、お高くとまっている儒者をからかうエピソードであり、同時に「こんな場面でもいちもつが縮こまらずに隆々としている」ことを誇示するというエピソードであると言えよう。


劉邦と言えばいつも負けているという誤った先入観を持つ人も多いようだが、これも「負け戦こそ楽しい」などとうそぶく『花の慶次』の前田慶次に置き換えてみればいい。

「負ける可能性の高いいくさに敢えて身をさらしている」ということだ。





こうやって自分に都合のいいエピソードだけ抽出して話を繋げてラノベか漫画にでもしたら、司馬遼太郎氏のように劉邦のキャラクターを新たに固定することができないだろうか。



誰か頼む(他力本願)。