初、(衛)青既尊貴、而平陽侯曹壽有惡疾就國、長公主問「列侯誰賢者?」左右皆言大將軍。主笑曰「此出吾家、常騎從我、奈何?」左右曰「於今尊貴無比。」於是長公主風白皇后、皇后言之、上乃詔青尚平陽主、與主合葬、起冢象廬山云。
(『漢書』巻五十五、衛青霍去病伝)
大した話ではないがちょっと趣深かったので。
かの大将軍衛青が位人臣を極めてからの事。
武帝の姉の平陽公主は夫であった曹寿(曹参の子孫)が病気になったことでポイーして新しい夫を探すことにした。
「わらわの夫にふさわしい賢者は列侯では誰が一番かのう?」
周囲の者は「それなら大将軍(衛青)でございます」と答えた。
だが衛青はかつて奴隷のような存在だった頃、この平陽公主の家に仕えていたことがあった。
それを知る公主は笑った。
「衛青はわらわの家の奴隷くんだったではないか。そんな者が・・・」
「でも大将軍が一番っすよ?」
と、ここで公主は嫌がるのかと思いきや皇后(衛青の姉の衛皇后)を通して武帝に自分の気持ちを伝え、衛青と結婚することが決まったという。
つまり公主は「元奴隷との夫婦生活・・・アリやわぁ」って思ったようである。