読んだ漫画


少々遅くなったが、『グラゼニ』8巻。



今回は主人公中継ぎ(だった)左腕「凡田」が先発転向で結果が出ず二軍落ちするという所。



ここで主人公と対極的なキャラ「丸金」が登場する。
彼は苦労人の若手捕手だが尋常じゃないハングリー精神でスターダムにのし上がる。



その成績などがあまりに常識離れしていることに引いた読者もいたんじゃないかと思われる(正直、この巻ではないがペナント終了時の成績には自分もちょっと引いた)が、これはまあ凡田と対比させるためなんだろう。



凡田は性格面などが「先発に向いていない」と作中でも言われており、やがて中継ぎに戻っていく。丸金とは対照的に。


金にうるさいのに「稼げる」度合いの強い先発に喰らいつけない凡田と、すぐにチャンスを掴んだ丸金、ということだ。



なにしろ凡田は0対0で投げ合っている終盤に味方が4点取ってくれたら「4点もいらなかった」と思ってしまう(少ない点差の方が緊張感をもって投げることができるということだろう)タイプ。

実際のプロ野球でも実力がありながら上手く行かない選手とか、ブルペンではいい球投げるのにマウンドではイマイチな投手とか、そういったメンタル的な面が問題視される選手というのも少なくない。


こういった選手と少ないチャンスも掴んでしまうスターの「差」を描こうとしたんじゃないだろうか。



今後、凡田はそういう殻を破って大きなチャンスを掴めるのだろうか。それともこんな感じのままなのだろうか。

それは興味深いところである。