魏と推恩の令

陳留王諱奐、字景明、武帝孫、燕王宇子也。甘露三年、封安次縣常道郷公。
(『三国志』巻四、陳留王紀)


陳留王こと魏の元帝曹奐さんは、曹操の子である燕王曹宇の子である。


曹奐さんは安次県の常道郷を領地として「常道郷公」になったというが、安次県は『晋書』地理志などによれば燕国の領地である。

つまり父曹宇の領内に封建されたということだ。



これは漢代の「推恩の令」による制度のように、父王の領地を分割して封建したということなのだろう。



魏の時代になっても「推恩の令」は生きていたのかもしれない。