漢の高祖宣言!

小庾在荊州、公朝大會、問諸僚佐曰「我欲為漢高・魏武何如?」一坐莫答、長史江虨曰「願明公為桓・文之事、不願作漢高・魏武也」
(『世説新語』規箴第十)


小庾とは東晋の庾亮の弟の庾翼のこと。死んだ兄に代わって荊州に駐屯した。


彼は幕僚に向かい「俺、漢の高祖や魏の武帝みたいになりたいんだけど、どうよ?」と言ってみた。


それに対し幕僚は一言も発しなかったが、唯一長史の江虨という者だけは「公には斉の桓公・晋の文公といった覇者を目指し、漢高祖・魏武帝のような天下取りは目指さないでほしいものです」と答えたという。




「漢の高祖のようになる」というのが何を意味するものと捉えられていたか、と言う点で興味深い。