元后と白い石

元后在家、嘗有白燕銜白石、大如指、墜后績筐中。后取之、石自剖為二、其中有文曰母天地。后乃合之、遂復還合。乃寶録焉。後為皇后、常并置璽笥中、謂為天璽也。
(『西京雑記』巻五)

漢の元帝の皇后王氏、すなわち王莽の伯母「元后」。

彼女がまだ実家にいた時、燕が白い石を加えてきて彼女の裁縫箱の中に落としたことがあった。

彼女がそれを見ると石は二つに割れて「天地の母となる」と書かれていた。その石をもう一度くっつけてみたら元通りになった。


彼女はそれを宝物として持ち続け、皇后になって以降は印璽を入れる箱に入れて「天の印璽」と呼んだという。



王莽の時代あたりに作られた伝説だろうか。