子豪

中山衛姫、平帝母也。父子豪、中山盧奴人、官至衛尉。子豪女弟為宣帝祜礱、生楚孝王。長女又為元帝祜礱、生平陽公主。成帝時、中山孝王無子、上以衛氏吉祥、以子豪少女配孝王。元延四年、生平帝。
(『漢書』中山衛姫伝)

前漢の事。宣帝の側室になった衛氏の兄は衛子豪という人物だった。
その女性は宣帝の子、楚孝王を産んだ。

その衛子豪の娘は宣帝の子である元帝の側室となり、公主を産んだ。

更に、元帝の子である成帝の時代、成帝の弟つまり元帝の子である中山孝王には子が無かったため、元帝は二代続けて皇帝の子を産んでいる衛子豪の血筋に「吉祥」があると言い、衛子豪の別の娘を中山孝王の側室にしてやった。
そこで産まれたのが平帝であった。


中山の衛氏は三代に渡って前漢の皇帝とその血族の側室となり、しかも皇帝を産んでいるのだ。
しかも、楚孝王の子孫からはあの孺子嬰が出ているので、衛氏の血を引く者から皇帝が二人出たとも言える。